実益プラス趣味
高校時代、教科を選択するとき、友達と「家庭科はいやだわ」と言って物理や化学を選びました。
そして娘時代、編み針一本持ったことのなかった私が、四人の子の母親として、少しでも子供たちの身の回りを、手作りでかざりたいと考え、やっと四人目の子が来年幼稚園に入るようになり育児からも手が離れ、この春編み機編みを習いました。
自他ともに認める不器用者ですが、六回ほど教えに来てもらい、どうにかセーターが出来上がると、なんだかとっても楽しくなり、家事の合間をみつけて、編んでいます。
四人の男の子たちが自分の編んだセーター、カーディガンなどを着ているのをみると実益から始めた編み物がいつか趣味になっていくようになりました。
お料理も食いしん坊の私が、いろいろな料理を手がけるようになりました。
仕事から帰った主人に、既成のおかずや即席料理を差しだすだけでは何のための主婦なのかわからない。手間と時間をかけて、安くておいしい料理はと日々頭をいためながら「おいしい」の一言が、主婦にとって一番うれしいことです。
「お料理も習いに行こうかな」と言ったら、主人も子供たちも大賛成。そのうち習いに行くつもりでおります。
そして読書。
高校時代にたくさん読んだのに、乱読ばかりで心に残った本が何冊あるかしらと悔やまれてなりません。やっと子供から少しずつ手が離れたのを機会に、夜みんなの寝しずまった時間、一時間余りの読書は私にとって充実した時間です。
何事も、どんな小さいことでも、自分が楽しいと思ってやれることは、幸せなことだと思っています。
昭和五十年十月二十七日 愛媛新聞「てかがみ」掲載
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