わが家の献立
毎日の家族の食事の任に当たる主婦にとって、二度三度の食事の献立は、何にしようかと頭を痛めるのは主婦の皆様どなたも同じだと思います。
冷凍食品や即席料理の出回っている今日、やはり家族には手間と、時間をかけた料理を作りたいものです。幸い勤めをもたず、家庭の中にいる自分をフルに発揮して、一生懸命手作りを心がけております。
献立とは、ただ好きな料理を並べたり、経済も考えずに、おいしいものを作ったりするものではないと思います。
『食べたいもの』と『食べなければならないもの』を上手に組み合わせることが、一番大切なことではないでしょうか。
ハムやソーセージ、お肉などを好む現代っ子に、大切な野菜の組み合わせ、私の家では、寒い朝は大根、ニンジン、ホウレン草、豆腐などを入れたおじや(雑炊)や、おイモの入ったイモがゆ、それにおミソ汁は野菜のいっぱい入った実だくさんのものにしています。
ホウレン草の安価な日は、きまっておひたしにして、食卓に並べています。
前夜から水につけた大豆を翌朝から弱火で、コトコト夕方近くまでかかって煮ますが、大豆とコンブは主人の好物の一つです。
水上勉氏の随筆の一節に「近頃水炊を食べても昔の様に鶏肉がおいしくなくなった。鶏舎の中で機械的に餌を与えられる鶏にくらべ、昔は農家の庭先で、ミミズをつつき青菜を求めていたものだ。何より鶏自身が自然を、四季をはだに感じていたからではあるまいか」と述べておられた文章が、とっても印象強く心に残っております。
学校でも朝食ぬきで、登校してくる子供もいると聞きました。
やはり毎日の食事は、家族の健康の源となると思うと、手間をおしんではいけないと思います。
昭和五十一年一月十七日 愛媛新聞「てかがみ」掲載
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