大切なこと

子どもの手をひいて入学式にのぞんだことが、まるで昨日のような気がいたします。
あれから六年―。子どもは大きく成長してくれました。おとなしくって内気だった彼が、一年毎に逞しく前進していくようすを、私は遠くからそっと見つめてまいりました。

    

彼は六年間で、さまざまのことを心と身体で学んだことと思います。
近頃特に少年らしくなった子どもをみるにつけ、母親として、もっともっと視野を広め、勉強しなければいけないことも、痛切に感じる今日この頃です。

都忘れ

子どもから少年へと、これから大きく広く眼を向け、一歩一歩確実に前進して欲しいと思います。
苦しくとも、それに耐える心と身体を、ぜひとも築いてもらいたいものです。

    

今までもそうであったように、何よりも大切なことは、相手の気持ちを、そっと思いやる心づかいを、生涯はぐくみつづけて欲しいと思います。

    

昭和五十一年三月頃 明倫小学校「明星」掲載

   

昭和50年代前半一覧へ戻る

フィード